カナダ博物館
Canadian Fossil Discovery Centre K.Aさん(2008年5月出発)
●私が現在インターン活動で訪れているのはカナダのマニトバ州にある“Canadian Fossil Discovery Centre”という博物館です。こちらの博物館ではその名の通り化石を専門に収集・保存し研究・展示・教育活動を行っている施設で、主に地元で数多く発見されている中生代の海棲爬虫類の化石を取り扱っています。中生代の海棲爬虫類とは、プレシオサウルスやモササウルスといった海に住んでいた爬虫類のことで、よく恐竜と混同されがちですが、生物学的には違う分類です。日本だと“フタバスズキリュウ”などが有名です。

こちらの博物館には毎日のように小中学生が団体で訪れ、館内見学ツアーと発掘体験をしていきます。
 見学に来た小中学生を見ていて思うことは発言力が非常に豊かであるということです。彼らは何か疑問に思ったことがあるとすぐに手を挙げ、我々スタッフに質問をしてきます。その内容は基本的なものから非常に鋭いものまでバラエティに富んでおり、それぞれの着眼点の凄さにしばしば驚かされます。時には質問が多すぎて見学する予定時間を越えてしまい、引率している学校の先生からストップの声がかかることもありますが、子供達の博物館のこれについて知りたい、こんなところが疑問、というそれらの質問を知ることは博物館での教育プログラムを進める上で大切です。

私はインターン活動を始めて未だ1ヶ月程度なので、博物館スタッフの行っているツアーに同行し、来館した生徒達の見学をサポートしつつ、スタッフの説明する内容や展示物の意味を覚えている状態ですが、生徒達の質問から学ぶことも沢山あります。子供達のどんなに些細な内容でも質問できる姿勢が見ていてとても印象的であり、今後のインターン活動の中で注目していきたいことだと思います。


●カナダの古生物系博物館“Canadian Fossil Discovery Centre”でのインターン活動が始まっておよそ1ヶ月が経過し、研修活動にも少しずつ慣れてきました。
研修を始めた最初の1〜2週間は何をしたらいいのか分からず、ただ黙って見ているだけのことも多かったのですが、それでは折角の研修期間がもったいないと思うようになりました。それと同時に、自分でやること、やりたいことを見つけないと何もできないのも事実なので、最近は自分がやってみたいと思うことはどんどん挑戦すれば良いんだ、というスタイルで研修に励んでいます。そうすることで、少しずつ、自分が今何をするべきなのか、どんな知識が必要なのかが分かってきた気がします。

ここ数週間は日常の博物館での業務に加え、9月に控えた学会に向けての研究活動も本格化してきたため、忙しい日も増えてきて少々大変です。現在行っている研究内容も私にとっては新しい分野で、先日あった研究の中間レポート提出前はかなり慌しい日々でした。研究対象となる化石を何度も見直し、特徴を理解し、過去の論文に書かれている内容と比較して、と大学の卒業研究の忙しさを思い出したりもしました(笑)。でも、なんだかんだいっても、一番苦労したのは英語の表現方法でしたね。内容的にどうしても専門用語を使わねばならないことも多いので、辞書と英語の論文を片手に何度も確認して、書き直して・・・。それでも、新しい発見が多いのが古生物学の面白いところで、興味を持って活動に取り組めているので、最終的にどういう結論に達せられるのか楽しみです。
そして、カナダは既に夏本番!そのため化石の発掘調査も今がピークで、よく発掘にも参加しているのですが、この地域から見つかる化石の保存状態は大変良く、骨の形がきれいに残って見つかることも多いので、現場は驚きと興奮の連続です。唯一不満なのは、日差しが予想以上に強く、油断しているとあっという間に日に焼けてしまうことでしょうか?おかげで私の腕はこんがりとした小麦色に変わってしまいました。
まだまだ学ぶこと、覚えなきゃいけないことは多く、自信を持って研修に取り組んでいけばよりよいインターン活動に繋がるはずと思っています。


● カナダでのインターン活動も3ヶ月目に突入しました!ご存知の通り北米の学校は7月、8月の2ヶ月間は夏休みです。そのため、研修先の博物館には6月までに見られた学校団体の姿はなくなり、その代わりに一般の家族連れが目立つようになりました。

博物館では夏休みに合わせて子供向けにサマープログラムという企画を設けて、日替わりで恐竜などの古生物をモチーフにした工作や体験教室を開いています。プログラムによっては小さな子供の参加者も多いのですが、中にはとても恐竜に詳しい子もいるので驚かされることもしばしばです。ただ、そのような子供達を見ていると恐竜や古生物は子供達にとって、とても魅力的な存在であることを改めて知らされます。まぁ、自分自身もそんな子供時代を過ごした一人ですけど(笑)。

一般のお客さんに人気のあるプログラムのひとつに“パレオツアー(古生物ツアー)”があります。このプログラムはスタッフがガイドとなり館内の展示について紹介するだけでなく、普段は開放していない博物館の研究室や収蔵庫にある化石についても見ることができるというものですが、やはり最大の目玉は発掘体験ができるというところです。一般の人が化石の発掘ができる機会はそれほど多くないと思いますが、こちらの博物館では事前に申込みをすれば誰でも発掘体験をすることができます。最近は自分もアドバイザーとしてツアーの参加者と一緒に発掘現場へ行き、発掘をしているのですが、同じ場所で同じ作業をしていると会話が弾みます。とは言え、参加者を連れて行く発掘現場は決して適当な場所ではなく、研究対象となる貴重な化石が眠っているところなので作業は慎重に行われます。時には、一般の参加者が重要な化石を発見するということもあり、現場にはエキサイティングな声が湧き上がります。

参加者が自分の力で発掘して、化石を見つけるという喜びを伝えられたらいいなと思って現場でいろいろアドバイスをしているのですが、化石はとても気まぐれでなかなか顔を出さない日もありますけれど・・・。帰りの車中は参加者も自分も砂と埃で顔を汚していますが、それでも、多くの参加者が楽しかったと言ってくれることがこの仕事の喜びですね!


●インターン活動を始めてまる3ヶ月が経過し、生活にも大分慣れを感じてきました。そこで、今回は僕のカナダでの生活について紹介したいと思います。

まず、住んでいるのはルームレンタル。普通のお家の一室を借りて住んでいるというもので、オーナーともう一人の下宿人との3人一つ屋根の下での生活です。ホームステイと違って、あくまでも1部屋を借りています、というものなので、炊事・洗濯などは個人持ちです。ただ幸い、オーナーが料理好きなので時々食事をご馳走してくれることもあり、3人でテーブルを囲むこともあります。

住んでいるのは田舎町ですが、メインストリートにはいくつかお店が並んでいます。ただ、日本と大きく違うのは営業時間。飲食店やスーパーを除いて殆どのお店が平日は5〜6時に閉店、日曜日は定休日なので、買い物は休日の土曜日に済ませるか平日研修を終えた後、猛ダッシュでお店に行くかという、二者択一のサバイバルライフです。これもアフターファイブや家族と過ごす時間を大切にしているカナダのスタイルの表れなんでしょうね。
 カナダで生活をしていて嬉しいことは、町を歩いていて誰かに出会ったら気軽に“Hello”とか“Hi”と挨拶をするのが普通であるということです。日本では知らない人から声をかけられると警戒してしまいがちですが、カナダの人は知らない人同士でも気軽に挨拶をします。時には知らない人と挨拶をしたところから会話が弾む時もあり、人の温かみも感じることは多いです。日本人も見習ってほしいですね。

8月末にはトウモロコシとリンゴの収穫を祝う「コーン&アップル・フェスティバル」というお祭りがあったのですが、日本では珍しい移動式の遊園地がやってくるほど大きなイベントで、メインストリートには様々な出店が並び、沢山の人で賑わいました。また、お祭りのパレードで街の名前が書かれたバーナーを持って行進するという機会を与えてもらい、大勢の人が見守る中、手を振って歩きました。パレードを見に集まった人の中には知り合いの顔もちらほらと見え、自分が手を振ると街の皆が笑顔で手を振り返してくれ、この町で生活していることに感謝したい気持ちでいっぱいになりました。