●研修先について
研修先の「Haus am
Waldsee」は1922年個人邸として建設され、1946年に区の文化局の展示・コンサートスペースとしてオープンし、2004年の民営化、2005年の新たなアートディレクターの就任と現代アートに焦点を当てたコンセプトの元、国際的に活動するベルリン在住のアーティスト等の展覧会企画運営を行い、現代アートが大きな市場になりつつある昨今における“ベルリン発現代アート”の先駆者的立場を担っています。
●研修内容等について
館内業務は展覧会運営グループ(ディレクター、プレス、マーケティング)、資料管理グループ(図書、アーカイブス)、技術グループ(展覧会設営、庭園整備)の3部門に分かれていますが、非常に規模が小さく、財政難も相俟って、様々な業務を各々が兼任しているのが現状です。夏の期間はミュージアムショップが仮設され、職員が交代でレジに立ち、私も同じく要員に含まれました。
2006年度は設立60周年であり、そのための記念本の出版に関わる業務としてこれまで開催されてきた展覧会のカタログ、写真の整理に研修始めの2ヶ月間携わりました。1年働く館の歴史について多くを学べる、研修の始めに適した業務内容であったと思います。
ベルギーの美術館で教育プログラムを運営してきた女性を新たにチームに迎え入れたことで、元々希望の一つであった美術館における教育プログラムの企画運営に彼女と共に携われることになり、次回展覧会のプログラムに向け現在はその準備に追われています。
その他に私の日常業務としては2500程のアドレス管理、招待状の送付、訪問者アンケートの入力・統計等が挙げられます。研修といっても、毎日課題が渡されるのではなく自分から探さなければ課題は生まれません。このシステムを理解し慣れるまで時間がかかり、ドイツ語も不自由なために研修当初は惨めな思いもしましたが、日本とは全く異なった教育システムであるということを念頭に置き、研修の目標と課題を常に自分で明確にすることでより活動しやすくなったように思います。残りの研修において教育プログラムと平行してディレクターの専門領域でもあるアートマネージメントについての知識を深めることを課題に挙げています。ベルリンは美術館以外にもギャラリーや展示スペースが豊富なため、休日等には足を運び現代アートに関する情報収集を積極的に行いたいと思っております。
●ドイツでの生活について
日々感じることは、ここでは自分からアクションを起こさない限り何も発生しない、ということです。外国人かつ学生でない立場では職場以外に新しい人間関係を構築するのが非常に難しい為、なるべく人との出会いの場には意識して足を運ぶよう、そして出会った人々とのその後の連絡を大切にしています。またコミュニケーションに語学は必須です。その為週2度の語学コースへの参加、タンデムパートナーシステムの利用等ドイツ語のブラッシュアップを常に念頭に生活しています。外国語の出来、不出来が実践的なことを学ぶ研修の内容を左右すると言えると思います。
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